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待機児童解消へ「保育」受け皿4年で14万人分整備 政府新プラン

日本政府は12月21日、希望しても認可保育所などに入れない待機児童の解消に向けた「新子育て安心プラン」を閣議決定した。この骨子は2021~2024年の4年間で新たに約14万人の「保育」の受け皿を整備すること。24年度末を待たずに、できるだけ早く待機児童の解消を目指す旨、明記した。
政府が17年に策定した現在のプランでは2018年度~2020年度の3年間での待機児童の解消を掲げていた。ところが、厚生労働省が公表した2020年4月1日時点の待機児童は1万2,439人に上り、達成は困難となっている。
新子育てプランで必要な約1,440億円の財源は、企業の拠出に加え、高所得者層の児童手当を廃止するなどして捻出する。

21年度介護報酬0.7%引き上げで決着 コロナ対策費0.05%含む

政府は12月17日、2021年度の介護報酬の改定率をプラス0.7%とすることを決めた。新型コロナウイルス感染症への対策費として0.05%を含める。田村厚生労働相と麻生財務相による同日の折衝で決定した。
介護報酬は公的介護サービスを提供した対価として事業所が受け取る売り上げにあたるもの。介護費は年12兆円規模で、改定率0.7%を金額に換算すると約840億円の押し上げとなる。

ALSOKと三菱商事 介護・高齢者生活支援事業で資本業務提携で合意

綜合警備保障(本社:東京都港区、以下、ALSOK)と三菱商事(本社:東京都千代田区)は12月15日、介護・高齢者生活支援事業に関する資本業務提携に合意したと発表した。この提携は近く、三菱商事の子会社、日本ケアサプライ(本社:東京都港区)を加えた3社の提携となる予定。ALSOKは日本ケアサプライの株式32%を三菱商事から取得する。ALSOKと三菱商事の両社はこの提携により、介護事業者向けサービスや介護サービスの利用者・高齢者向け生活支援サービスの拡充を図る。
ALSOKの「安全・安心」を提供するノウハウ、三菱商事の総合力を融合させ、被介護者・高齢者の生活に対して総合的な支援をすることで、社会課題の解決に貢献することを目指す。

インドネシアから看護師・介護福祉士候補者先陣114名が入国

日本・インドネシア両国間の経済連携協定(EPA)に基づくインドネシア人看護師・社会福祉士候補者第13陣第1グループ114名が12月16日、入国した。23日に同第2グループ101名、24日に同第3グループ88名が入国予定となっており、計303名(看護師候補者23名、介護福祉士候補者280名)が入国する予定。
候補者は訪日前に日本語研修を受講しており、日本国内の受け入れ先の病院・介護施設と雇用契約を結んでいる。候補者は今後14日間の待機を経て、約6カ月間の「訪日後日本語等研修」を受講した後、国家試験の合格を目指し、2021年6月中旬から全国の受け入れ先の病院・介護施設で就労・研修を開始する。看護師候補者は最大3年間、介護福祉士候補者は最大4年間滞在し、国家資格取得を目指す。
EPAに基づき来日したインドネシア人は看護師候補者が691名、社会福祉士候補者が2,092名で、看護師は186名、介護福祉士は577名が国家試験に合格し、資格を取得している。

コロナ解雇7万6,000人に 製造・飲食・小売・宿泊業で目立つ

厚生労働省のまとめによると、新型コロナウイルス感染拡大に伴う労働者の解雇や雇い止めは12月11日時点で、見込みを含め7万6,543人に上った。これは労働局、ハローワークの相談・報告分を集計したもの。
業種別では製造業が1万5,310人で最多。飲食業が1万902人、小売業が1万272人、宿泊業が9,542人、労働者派遣業が5,064人と続いている。都道府県別では東京都が1万8,476人、次いで大阪府が6,581人、愛知県が4,315人、神奈川県が3,354人、北海道が2,979人などとなっている。

コロナ関連倒産 中小企業分合わせ累計834件に 月100件ペース

東京商工リサーチのまとめによると、12月16日午後4時時点の新型コロナウイルスによる経営破綻は2月以降の累計で、全国で負債額1,000万円以上および1,000万未満を合わせ834件に上った。
このうち負債額1,000円以上で795件(倒産728件、準備中67件)、負債額1,000万円未満で39件だった。12月は16日までに48件の破綻が判明。引き続き月間100件前後の高いペースで推移している。
冬場を迎え新型コロナウイルスが活発化、その感染拡大ペースが全く衰えない中、日本政府が「GoToトラベル」キャンペーンの一時停止を発表。本来なら書き入れ時の観光業・宿泊業や、営業時間の短縮要請を受けている飲食店などで今後、持ちこたえられなくなる企業が出てくることがさらに懸念される。

ナルネットC 自動車整備人材供給でリネットJと業務提携

自動車メンテナンス受託管理のナルネットコミュニケーションズ(本社:愛知県春日井市)は12月14日、ルネットジャパングループ(本社:名古屋市中村区)と、自動車整備工場向けに整備職種におけるカンボジア技能実習生の送り出しサービスを開始するため、業務提携したと発表した。両社はカンボジアで日本向けの自動車整備研修を受けた技能実習生を送り出すことで、自動車整備業界における人材課題の解決を目指す。
ナルネットコミュニケーションズは全国約9,400カ所の整備工場と提携して自動車のメンテナンスを委託している。日本の自動車整備業界は深刻な整備士不足に悩まされている。法務省によると、2023年までに約1万3,000人の整備士不足が見込まれている。そのため、2023年までに7,000人の外国人を受け入れる計画が打ち出されている。

高齢者のコロナ感染「家庭内」「施設内」で76%に 東京都調査

東京都の調べによると、都内で11月に新型コロナウイルスの感染が確認された65歳以上の高齢者で、感染経路が分かっている人のうち「家庭内」と「施設内」を合わせると76.1%に上ることが分かった。
東京都で11月、コロナの感染が確認された65歳以上の高齢者は1,348人で、このうち654人は感染経路が判明している。この654人について調べたところ、「家庭内」での感染が最も多く293人で44.8%を占めた。同居する子どもや孫たちから感染したという。次に多いのが「施設内」の205人で31.3%だった。入院する医療機関や入所する老人ホームなどで感染したという。この結果、「家庭内」「施設内」を合わせると498人で、76.1%に上った。

エーザイと米バイオジェン 日本で初の認知症薬治療薬候補を承認申請

エーザイと米国バイオジェンは12月10日、アルツハイマー病(AD)治療薬候補「アデュカヌマブ」を日本で厚生労働省に薬事承認を申請した。承認されればADの臨床症状の悪化を抑制し、脳内アミロイドβ(ベータ)の除去が臨床効果の改善をもたらすことを実証した初めての治療薬となる。

75歳以上の医療費2割負担 対象は年収200万円以上の370万人

菅首相と公明党の山口代表との12月9日の会談で、75歳以上の高齢者が医療機関で支払う窓口負担の1割から2割への引き上げを巡る協議が、対象者を単身世帯で年収200万円以上とすることで合意した。約30万人が該当する。2022年夏の参院選への影響を考慮し、同年10月以降に実施する方向。