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新型コロナワクチン 国費での無料接種は24年3月で終了へ

厚生労働省は、新型コロナウイルスワクチンの接種について、2024年3月が期限となっている予防接種法上の「臨時接種の特例」という位置付けを、4月以降は延長しない方針を固めた。これにより、特例による全額国費での接種が終わる見通しで、厚労省の専門部会で議論して最終決定する。

22年度の児童虐待相談21万9,170件で過去最多 こども家庭庁

こども家庭庁によると、児童相談所が2022年度に対応した児童虐待の相談件数は、2021年度に比べ1万1,510件増えて21万9,170件に上り、過去最多となった。最も多いのは配偶者への暴力行為を子どもが目撃してストレスを受けるなどの心理的虐待で、約6割の12万9,484件となった。以下、身体的虐待、ネグレクト、性的虐待と続いた。また、2022年度に虐待で死亡した子どもは77人で、〇歳児が最も多くなっている。

高知県立大 災害時に要支援者守る事業者向け医療・介護アプリ

高知県立大学は医療・福祉・介護事業者が災害時、医療的ケアを必要とする要支援者の安否確認ができるウェブアプリ「K-DiPS BCP」を開発した。このアプリは要支援者からのSOSを受信する機能や事業継続計画(BCP)を簡単に作ることができる機能も備える。必要な薬や医療機器などの情報を共有することで、災害発生時でも適切な治療や看護が受けられる。日本経済新聞が報じた。

30代男性の未婚率17〜76% 所得で最大4倍の差 23年度経財白書

政府は日本経済を分析し、その課題など2023年度の年次経済財政報告(経済財政白書)を公表した。所得の多寡に力点を置いた白書の要点は、日本の少子化について①女性人口の減少②非婚化の進行③夫婦の出生率の低下ーを指摘している。
このうち職に就いている30代男性の所得と未婚率の関係を分析。その結果、所得が低いほど未婚率が高い傾向が明らかになった。所得階層別にみると、年収200万円台の層の未婚率は64.7%、100万台では実に76.3%に上っている。これに対し年収800万円以上の層はわずか17.3%で、600万〜700万台で21.4%だった。所得によって最大4倍超の差が出た。

22年度の医療費4%増の46兆円 後期高齢者が39%占め押し上げる

厚生労働省は9月1日、病気やけがなどで2022年度に医療機関に支払われた医療費の概算を公表した。総額は前年度から1.8兆円(4%)増えて46兆円に上り、2年連続で過去最高を更新した。高齢化の進行に伴うものだが、中でも目立つのが後期高齢者の動向。2022年に団塊の世代(1947〜1949年生まれ)が後期高齢者入りし始めており、75歳以上の医療費が18兆円で過去最高となり、医療費全体を押し上げた。この結果、医療費総額に占める75歳以上の割合は39%に達した。

東北大 ハブ毒から得た酵素でアミロイドβを分解 認知症治療に道

東北大学大学院の研究グループは8月31日、アルツハイマー病治療につながることが期待される研究成果を発表した。今回の研究成果は日本時間2023年8月12日、科学雑誌『Toxins』に掲載された。
グループは、ハブの粗毒から金属イオンアフィニティ法を用いて蛇毒、メタロプロテアーゼ(SVMPs)を精製。このSVMPsはアミロイドβ(Aβ)を無害なペプチド断片へと分解し、ヒト培養細胞からのAβ産生量を大幅に減少させることを発見した。アルツハイマー病の発症は、脳内にこのAβが蓄積することが主要原因の一つといわれるだけに、今回の研究結果から、アルツハイマー病治療法に結びつくことが期待される

厚労省 21年度介護費用11.3兆円で過去最大を更新 01年度の2.6倍

厚生労働省は8月30日、2021年度の介護費用(保険給付、自己負担含む)が、前年度に比べ2,296億円(2.1%)増の11兆2,838億円になり、過去最大を更新したと発表した。介護保険制度がスタートした翌年の2001年度(4.3兆円)の約2.6倍に膨らんでいる。高齢化の進行による要介護者の増加に伴い、介護サービスの利用者が増え、2年連続で11兆円を超えた。

厚労省 看護師確保方針を初改定 応援派遣へ処遇改善, 資質向上も  

厚生労働省の検討部会は、医療や介護の現場で必要な看護師らを確保するための基本方針の改正案を取りまとめた。改定は1992年の策定以来、初めて。
指針では、重症コロナ患者の診療にあたって看護師は人工呼吸器の管理など専門性の高い職務が求められたと指摘。また、看護師の応援派遣が迅速に実施できるよう、特別な研修を修了した「災害支援ナース」の養成や、派遣を行う仕組みの構築が大切としている。
このため、2020年時点で資格保持者約173万人で離職中の「潜在看護師」の掘り起こしおよび復帰を促すことを含めた、看護師確保に向けた処遇改善や資質向上の重要性などを明記している。

1〜6月出生数3.6%減の37万人にとどまり2000年以降で最少

厚生労働省が8月29日発表した人口動態統計によると、2023年1〜6月の出生数は前年同期比3.6%減の37万1,052人(外国人を含む速報値)にとどまった。2年連続の40万人割れで、2000年以降で最少を更新した。最近の婚姻数が過去最低水準にあることを考え合わせると、とても反転は見込みにくく、2023年の出生数は前年比でさらに落ち込むことは避けられない見通しとなってきた。
1〜6月の死亡数は2.6%増えて79万7,716人で、出生数から死亡数を差し引いた自然増減はマイナス42万6,664人だった。この結果、総人口の減少もさらに加速しそうな情勢となっている。

大阪府 24年度から段階的に高校授業料の無償化導入 所得制限撤廃

大阪府は8月25日、高校授業料の無償化について対象世帯の所得制限を撤廃する制度案を決めた。2024年度から一部学年で導入し、2026年度に全学年に導入する。同日開かれた戦略本部会議で決定した。
現在60万円となっている「標準授業料」を63万円に増額する。私立高校の年間授業料が標準授業料を超える場合、学校側が越えた分を負担するとしており、今後標準授業料の改訂の必要性を検証していく。
文部科学省によると、世帯の所得を問わない無償化が実現すれば全国初という。