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過労死弁護団 万博の時間外労働規制”適用除外は危険”と抗議の声明

過労死に取り組む弁護団は8月3日、大阪・関西万博に関わる建設業界の時間外労働の上限規制の適用除外が政府内で議論されていることを受け、労働者の生命を危険にさらすものだと抗議の声明を発表した。
同弁護団が例として挙げているのが、東京オリンピック・パラリンピックの建設工事だ。工期が逼迫していた国立競技場の建設工事の現場監督が月190時間以上の時間外労働を行い、過労自殺した時と同じ構造だと指摘している。

22年の保育事故 過去最多の2,461件, 死亡5件 8割が骨折

こども家庭庁は8月2日、2022年に全国の保育所、幼稚園、認定こども園で、子どもがけがなどをする事故が過去最多の2,461件(前年比114件増)あったと発表した。うち5件は死亡した事案で、通園バスの置き去りや睡眠中、食事中などに発生した。死亡を除く2,456件の内訳をみると、骨折が1,897件で約8割を占めた。意識不明のケースは19件、やけどが6件あった。

アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」厚労省8/21に承認判断

厚生労働省が、日本のエーザイと米国のバイオジェンが共同で開発を勧めてきたアルツハイマー病の治療薬「レカネマブ」について、8月21日に開く専門部会で承認するかどうかを判断することが分かった。承認されれば、国内初の薬となる。
レカネマブは最終段階の治験で、この薬を投与された患者は偽の薬を投与された患者と比べて、1年後の認知機能の低下がおよそ27%抑えられ、症状の進行を緩やかにする効果が確認されている。米国では7月上旬、日本に先駆けて治療薬として正式承認されている。

6月求人倍率1.30倍に低下 失業率2.5%に2カ月ぶり改善

厚生労働省が8月1日発表した6月の有効求人倍率(季節調整値)は1.30倍で前月から0.01ポイント低下した。求職者が0.6%増加した一方、求人数が横ばいだったため、求人倍率が下がった。前月を下回るのは2カ月連続。
総務省が同日発表した6月の完全失業率は2.5%だった。前月から0.1ポイント下がった。失業率の改善は2カ月ぶり。

SOMPOケア 10月に介護職7,000人の給与引き上げへ

SOMPOホールディングス傘下の介護事業大手、SOMPOケアは10月に介護現場で働く正社員約7,000人の給与を引き上げることを明らかにした。具体的にはおよそ6億円を投入、介護福祉士の資格を持つ社員約4,500人とケアマネジャー約900人の年収を約6万円、資格のない社員約1,600人の年収も約12万円、それぞれ引き上げる。全正社員約1万2,000人のうち半数強の人が対象となる。

22年度の男性育休取得率17% 過去最高も目標とは大きく乖離

厚生労働省は7月31日、2022年度の男性の育休取得率が17.13%と前年度より3.16ポイント上がり、過去最高だったと発表した。これは5人以上を雇用する約6,300事業所を対象に調べたもの。今回の17.13%は10年前の8倍以上にあたる。政府は6月13日に閣議決定した「こども未来戦略方針」で、民間の男性育休取得率の目標を2025年までに50%に上げる方針を示している。
なお同日公表した大企業の調査では、従業員1,000人超の企業での男性育休取得率は、2023年6月時点で46.2%だった。

23年度の最低賃金 全国平均時給1,002円 初の1,000円超え

中央最低賃金審議会(厚生労働相の諮問機関)は7月28日、2023年度の最低賃金の目安を全国平均で時給1,002円にすることを決めた。1,000円を超えたのは初めて。現在の961円から41円増え、上げ幅は過去最大となる。これにより働く人の5割超が、最低でも1,000円より多い時給になる。政府は賃上げが消費を通じて経済成長につながる好循環を期待する。
地域別の引き上げ額の目安は、東京、大阪、愛知などのAランクで41円、北海道、兵庫、福岡などのBランクで40円、青森、高知、沖縄などのCランクで39円となった。

未婚者「結婚したら子どもを持つべき」大幅に減少, 女性36.6%

国立社会保障・人口問題研究所が2021年に行った「出生動向基本調査」によると、「結婚したら子どもを持つべき」と考える未婚者が近年、大幅に減少していることが分かった。調査は18〜34歳の未婚者を対象に実施したもの。
女性では「まったく賛成」「どちらかといえば賛成」と回答した人は36.6%にとどまった。男性も55.0%だった。2015年の前回調査では同様の設問に、男性の75.4%、女性の67.4%が肯定的に答えていた。男性で20ポイント以上、女性は30ポイント以上減少したことになる。「結婚したら子どもをもつべき」との考え方は、いまや誰にも共通する常識ではなくなりつつある。

全国の外国人向け日本語教室「空白地域」なお44% 文化庁集計

外国人人材の来日再拡大、そして在日外国人が増える中、日本語教室のない「空白地域」が予想以上に多いことが明らかになった。文化庁の集計によると、外国籍住民が通える日本語教室のない地域が、2022年11月で全市区町村の44%を占めることが分かった。前年より2ポイント改善したが、この空白地域に居住する外国人は14万9,000人に上る。政府は特定技能をはじめ、高度外国人材の受け入れを掲げながら、当事者に寄り添った環境整備はまだまだ不十分といえそうだ。

看護師候補 フィリピンでの面接会 応募者は過去最少の17人

日本の看護師を目指す人たちを対象にした来年度の候補者を選ぶ面接会が7月22日、フィリピン・マニラで開かれたが、応募者は制度が始まって以降、最少の17人にとどまった。新型コロナウイルス禍を機に、欧米を中心に医療人材の獲得競争が激しくなる中、日本は円安による収入の目減りや、言葉の”壁”などが影響したためとみられる。
日本は経済連携協定(EPA)に基づいて2009年以降、看護師を目指すフィリピン人を毎年受け入れており、これまでに660人余りが医療機関に就労している。