「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

23年度から出産一時金50万円に 過去最大の上げ幅

岸田首相は12月10日、出産した人に公的医療保険から支給する出産一時金を2023年度から50万円に引き上げると発表した。現行の42万円から8万円の増額で、過去最大の引き上げ幅となる。
また、2023年4月に発足する「こども家庭庁」のもとで6月までに、岸田政権が政策目標に掲げる「こどもまんなか社会」の実現に向け、道筋を示すと表明した。

厚労省 コロナ・インフル同時流行 ピーク時も診療可能

厚生労働省は12月2日、新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行に備え、平日であれば全国で1日に最大90万人程度を診療する体制を整えたと発表した。流行のピーク時に見込む75万人の受診希望者を受け入れられる水準としている。年末年始の感染拡大も想定され、休日の診療体制の強化が引き続き課題になる。都道府県が同時流行の発生時に備えた計画を作成し、厚労省が取りまとめた。

22年子ども出生数 初の80万人割れか 少子化進行

厚生労働省が11月25日発表した1〜9月の子ども出生数は59万9,000人余りと前年同期より約3万人減少している。2021年の年間出生数は81万1,622人で、今年は12月までの3カ月間も今のペースのままで推移すれば、国が統計を取り始めた1899年以降で初めて80万人を下回る可能性がある。日本総合研究所が11月上旬に公表した推計では、最終的な2022年の出生数は約77万人で80万人を下回る見通しとなっている。少子化に歯止めがかからない。
日本の出生数は統計を取り始めた1899(明治32)年は138万6,981人、戦後ベビーブームの1949(昭和24)年は269万6,638人、第二次ベビーブーム(ベビーブームジュニア世代)の1973(昭和48)年は209万1,983人、そして100万人の大台割れを記録した2016(平成28)年は97万7,242人だった。

「離れて暮らす親に不安」8割 セコムが意識調査

セコム(本社:東京都渋谷区)が行った「離れて暮らす親に関する意識調査」の結果、30代以上の子ども世代とその親の、現在の家族の距離感の一端が分かった。
明らかになったのは①約5割が週に1日以上、別居する親と連絡を取っている②8割以上の人が「別居している親について不安に感じることがある」と心配③心配だが、「別居している親が今日何をしているか」「親の日程やスケジュールを知らない」人が6割を超える−など。
セコムが11月20の「家族の日」を前に、全国の30歳以上の男女400人を対象に調査を実施した。

日本海事協会 造船舶用で特定技能1号の溶接試験実施

一般財団法人 日本海事協会は11月7日、外国人材の受け入れ制度「特定技能」で造船・舶用工業分野の集合形式による特定技能1号・溶接試験の受験申請の受付を同日より開始すると発表した。試験日は2022年12月19〜20日。試験実施場所はARMS研修センター(所在地:愛知県刈谷市)。定員20名。受付期間は11月30日まで。ただし、会場の定員に達し次第、受け付けを終了する。

厚労省 発熱外来の診療報酬加算 23年3月末まで延長

厚生労働省は10月26日、発熱外来を持つ医療機関に対する診療報酬上の加算を2023年3月末まで延長すると発表した。発熱外来の体制を強化し今冬、予想される新型コロナウイルス”第8波”と季節性インフルエンザの同時流行に備えるのが狙い。
診療報酬加算は10月末が期限となっていた。診療時間を従来より長くするなど支給要件を新たに追加した。

22年上半期の外国人入国者 前年の7倍 水際緩和で

出入国在留管理庁は10月14日、2022年1〜6月の外国人新規入国者数が38万8,893人だったと発表した。前年同期の5万5,104人の7.1倍となった。新型コロナウイルス感染症の水際対策が段階的に緩和されたため。ただ、コロナ禍前の2019年1〜6月は1,498万5,170人に上ったから、まだまだ回復途上といえる。
2022年1〜6月の入国者数を国・地域別でみると、ベトナムが7万6,852人で最多だった。以下、中国の5万6,567人、ネパールの2万9,638人と続いている。資格別では「留学」が全体の27%に相当する10万5,032人でトップを占め、前年同期の7,078人の14.8倍となっている。

老人福祉・介護事業者の22年1〜9月倒産が最多に

東京商工リサーチのまとめにによると、老人福祉・介護事業者の2022年1〜9月倒産は100件(前年同期51件)と前年同期の2倍に急増し、過去最多を記録した。2000年以降1〜9月累計が100件に達したのは初めて。現在の状況が続くと、2022年の倒産は2020年の118件を抜き年間最多を更新する可能性がある。
2021年は、政府の無担保・無利子のいわゆる”ゼロゼロ融資”など、コロナ関連の資金繰り支援効果で倒産が抑制された。だが、2022年は光熱費や燃料費の高騰、人手不足の顕在化で経営環境が悪化。加えて、デイサービス運営のグループ7社の連鎖倒産や、長引くコロナ禍で関連倒産が43件発生し、全体の倒産件数を押し上げた。
業種別では、連鎖倒産が発生したデイサービスを含む「通所・短期入所介護事業」が45件(前年同期13件)と急増した。次いで「訪問介護」が36件(同30件)と増加。また「有料老人ホーム」も10件(同2件)に上った。

世銀 コロナ禍で極度の貧困人口 世界で7,000万人増

世界銀行は10月5日、新型コロナウイルス禍により、2020年に極度の貧困状態とされる人口が世界で7,000万人増加したと発表した。世界の貧困人口はコロナ禍前から減少し、年々その幅は縮小していた。ところが2020年は、それまでの脱貧困に向けた取り組み、進捗がコロナ禍で吹き飛び、逆行したことを示す結果となった。
世界銀行は現在、国際貧困ラインとして1日あたり2.15ドル(約311円)水準以下で生活している人を極度の貧困状態と定義している。

最低賃金10/1から順次引き上げ,全国平均時給961円

全国の都道府県で最低賃金引き上げが10月1日以降、順次引き上げられる。今年度の引き上げ額は都道府県ごとに30〜33円引き上げられ、全国平均で31円と過去最大。その結果、時給の平均は961円になる。
引き上げ後の時給の最も高いのは東京都で1,072円、次いで神奈川県で1,071円、大阪府で1,023円などとなっている。最も低いのは853円で青森、秋田、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄の計10県となっている。