「新技術・新開発」カテゴリーアーカイブ

エーザイ認知症薬 厚労相が正式承認 年内にも医療現場へ

武見敬三厚生労働相は9月25日、エーザイと米国バイオジェンが共同開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」を正式承認した。アルツハイマー病の進行を遅らせる効果を証明した国内初の薬となる。これまでの治療薬が「対症療法」だったのとは異なり、レカネマブは患者の脳内に蓄積する「アミロイドベータ」というたんぱく質を除去するように設計された、病気の原因に働きかけることで病状の進行を抑える。
薬の公定価格である薬価の決定を経て、年内にも医療現場で使えるようになる見込み。すでに7月に正式承認された米国では年2万6,500ドル(約390万円)の高額で提供されており、国内での薬価に注目が集まっている。

東和薬品, NTTデータなど 認知症周辺症状を解決するDTxを共同研究

ジェネリック医薬品を主幹事業とする東和薬品(本社:大阪府門真市)は9月14日、VIE STYLE(本社:神奈川県鎌倉市)、NTTデータ経営研究所(本社:東京都千代田区)とともに、ブレインテックを活用した認知症の周辺症状を解決するDTx(デジタルセラピューティクス)の共同開発を行うため業務提携したと発表した。VIE STYLEは、イヤホン型脳波計「VIE ZONE」とニューロテクノロジーAIの開発を手掛けている。
今後3社は、分野を超えたパートナーシップで新しい価値を生み出しながらブレインテックの事業化を推進し、社会課題の解決および人々のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上に寄与することを目指す。

東北大 ハブ毒から得た酵素でアミロイドβを分解 認知症治療に道

東北大学大学院の研究グループは8月31日、アルツハイマー病治療につながることが期待される研究成果を発表した。今回の研究成果は日本時間2023年8月12日、科学雑誌『Toxins』に掲載された。
グループは、ハブの粗毒から金属イオンアフィニティ法を用いて蛇毒、メタロプロテアーゼ(SVMPs)を精製。このSVMPsはアミロイドβ(Aβ)を無害なペプチド断片へと分解し、ヒト培養細胞からのAβ産生量を大幅に減少させることを発見した。アルツハイマー病の発症は、脳内にこのAβが蓄積することが主要原因の一つといわれるだけに、今回の研究結果から、アルツハイマー病治療法に結びつくことが期待される

アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」厚労省8/21に承認判断

厚生労働省が、日本のエーザイと米国のバイオジェンが共同で開発を勧めてきたアルツハイマー病の治療薬「レカネマブ」について、8月21日に開く専門部会で承認するかどうかを判断することが分かった。承認されれば、国内初の薬となる。
レカネマブは最終段階の治験で、この薬を投与された患者は偽の薬を投与された患者と比べて、1年後の認知機能の低下がおよそ27%抑えられ、症状の進行を緩やかにする効果が確認されている。米国では7月上旬、日本に先駆けて治療薬として正式承認されている。

エーザイ認知症薬レカネマブ 米FDA諮問委が正式承認勧告

米食品医薬品局(FDA)は6月9日、エーザイと米バイオジェンが共同開発するアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」に関する諮問委員会を開き、正式承認を推奨すると勧告した。これを受け、FDAは7月6日までに可否を判断する予定。米国ではレカネマブは2023年1月にFDAが下した”仮承認”ともいえる迅速承認の状況にある。
米国で正式承認されれば日本や欧州など世界で一気に普及が進む可能性がある。レカネマブはFDAが迅速承認した際、提出された治験のデーターでは、早期アルツハイマー病患者に対し、認知機能の悪化スピードを27%遅らせる効果が示されている。

エーザイ「レカネマブ」米FDA フル承認申請を受理

エーザイ(本社:東京都文京区)は3月6日、米バイオジェンと開発を進めているアルツハイマー病「レカネマブ」について、米食品医薬品局(FDA)が、フル承認に向けた変更申請を受理したと発表した。優先審査に指定されており、審査終了日は7月6日を予定する。フル承認が決まれば、治療薬が本格的に普及する段階に入る。
エーザイは日本や欧州などでも承認を申請している。レカネマブは早期アルツハイマー病患者を対象とし、症状の悪化を27%抑制する効果があるという。

米FDA エーザイの早期アルツハイマー病薬を承認

米食品医薬品局(FDA)は1月6日、エーザイと米バイオジェンが共同開発を進めるアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」について、承認申請を認めると発表した。
レカネマブは臨床試験で、認知機能に障害が出始めた早期の、脳内のアミロイドβが繊維状になる前に投与することで、症状の悪化スピードを緩やかにする効果があることを証明した。したがって、レカネマブの効果を最大限に活かすにはアルツハイマー病の早期発見がカギで、その検査法や手法がの開発が課題となる。